等身大の箱庭

おはようございます。よく寝られましたか?

2019/3/3

雨の音で歌を歌おう、日曜日が雨で出掛けられませんがグダグダ過ごせたし良いのでは感。fgoの深海電脳楽土SE.RA.PHも終わらせられたしな、他のところを飛ばしてでも彼女のラストワルツだけはもう一度見たかったんですよね。

"自分のユメは自分で守る"。女の子なら当然でしょ、そんなコト…純情ですね素敵です。

 前置きが長い、昨日は出掛けました。諸々の悪条件が重なり、土曜出勤を先週と先々週と行ったので久しぶりの完全週休二日と相成りました。気晴らしがかなり必要と思ったので、これ幸いとフォロワーの出演してた演劇を見るついでに映画を観てきました。

見た映画は『女王陛下のお気に入り

www.foxmovies-jp.com

 原題はThe Favourite、英国とアメリカの合作です。第九十一回アカデミー賞Netflixで配信されてるROMAと同じく最多ノミネートされた作品ですね。最初は作品賞を受賞した『グリーンブック』を見ようと思っていたんですよね。『ボヘミアン・ラプソディ』で予告を観てて面白そうだと感じたのが一つ、それに加えて作品賞まで受賞したのだから面白いのだろうと。だがしかし、受賞後初週で混んでるだろうとも思い、経路にあったTOHOシネマズ日比谷でもやっていた、『女王陛下のお気に入り』にした訳です。Twitterでもフォローしてる映画好きな作家さんが話題にしてたり、アニメ映画以外の感想を殆ど見かけないTLで一回だけ感想を見かけたのもあったので選びました。それにTOHOシネマズ日比谷には本館とは別に、シャンテという別館があってそこで上映されていて入ってみたかったのもあります。本館自体は『クワイエット・プレイス』で入ったことあります、綺麗でしたというのは過去に書きましたので割愛。

 シャンテ自体はミニシアターで3つのスクリーンに、200の座席しかない映画館です。私が入った2Fだけなのかもしれませんが、平坦な座席配置であり本館のようなすり鉢状とはなっていませんでした、ちょっと新鮮でしたね。こじんまりとしていて「映画とかで見る昔のシアターってこんな感じだったな」とか思いました。座席自体は7割ぐらい埋まっていて、見に来る人は多かった様子でした。

 映画自体は18世紀初頭のスペイン承継戦争を背景として英国宮廷内で行われる、アン女王の寵愛を巡って起こる女性二人の攻防を取り上げた歴史コメディです。ただ、コメディとは言っても笑かしに行くタイプではないですね。お国柄を反映してかブリティシュ・ジョークという意味でのコメディでしょうか。世界史を知らない人間なので、時代背景に対する造詣があればもっと楽しめたのかなぁと思いました。作品自体は知識を求められるものではなかったですが。

 華やかな宮廷内での生活とは対象的に寂しいアン女王の孤独を埋めてくれたサラ、愛を与えてくれたアビゲイル。公爵夫人と没落貴族の娘との対立は愛をかけたものだからこそ嫉妬具合が激しかったですね…。オチだけ言えばアビゲイルはサラを国外追放することに成功しますが、自身も女王からの寵愛を失います。私はどちらかというとサラの肩を持ちたくなりますね。はっきり簡潔に言ってしまえば、アビゲイルは自業自得なのでしょう。孤独な人間は孤独な女王を埋めるには値しなかった。父親に賭けのカタにされてドイツ人の元へ売り飛ばされたような彼女にとって信頼というものは信じられるものではなかった。しかしだからこそ、したたかに生きて寝室付きの女官にまで上り詰めたが、それゆえに失うこととなったのですから。持ち合わせない人間同士がくっついても幸せにはなれないですね、やっぱり。「女王陛下のお気に入り」とは裏腹に、どちらも愛することをせず滅ぼし合いお気に入りではなくなるというのは皮肉めいてますね。超余談ですが、劇中では何回か性行為のシーンがあるんですがアビゲイルが結婚初夜に夫を手コキするシーンが事務的なのに、夫といえば勝手に喘いでて「こんなもんだよな、ウン…」と思いながら少々笑いそうになりました。宮廷での贅を尽くした生活とか装飾とか観たい人も、ドロドロな愛情を観たい人にはオススメです。私は癇癪持った人と付き合うのはやっぱ大変だなって思いました。

 ぶっちゃけこっちが土曜日のメインなのに短くなりそうで申し訳無さがありますね。場所が板橋だったので、埼京線に揺られてましたが住所的には池袋ってつくんですね詐欺か。観劇って事自体初めてだと思います、多分。知り合い周りに演劇とかの芸術系をやってる人間がほぼ皆無なので当然なのかもしれない。作品は『僕たちから僕たちへ』、大まなかに言うと10年前にクラス劇を主導した5人で集まってもう一度劇をすることで自分を取り戻すってお話でした。映画とかもそうなんですけど、人が集まって時間を掛けて準備したものを眺められるってかなり贅沢ですね。時間を掛けてきちんと練習すればらしく見えるもんで、主導した5人の現代での上野皐月って役の人はメチャクチャ声が通ってて正直面を喰らいました。内容で言えば、ちょくちょく笑えるネタがあったり身体張ってんな…って思うところもあったり。観てて自分がおっさんになったと思うぐらいに学生然としてましたね。そんな広いスペースでもなかったのに、動きつけて静かな感じばかりにしないようにしたのかなって思ったりもしました。最後にサンボマスターの『できっこないをやらなくちゃ』が流れたんですけど、締めとしては良かったですね楽しそうで思わず口ずさみました。オチを考えてた時期もなんとなくわかったり、それとも偶然だったのか。これは振り絞ってた当人に言うのも難だなと思い伝えてないんですけど、「ん?」と思ったのは主役の傑の彼女役がビラ配りを受け取ったときに受け取っても哀しそうな顔だけで退場したのはもったいないかなと思いました。かなり現実的なキャラクターだったので皆で明るい顔したって良いじゃないかと、設定があるのかもしれませんが。それでも役者やってんだなぁと思いました、多分アドリブとかあったような気もしますし。本当にお疲れ様でした。

 映画にせよ演劇にせよ人が集まって為したものを見るってやっぱ贅沢ですね(二度目)って思わされた土曜日でしたね、来週か再来週あたりにまた映画でも観ましょうか。多分ドラえもんになるはず…。